家庭での投与はペン型注射器?しっかり予習しておこう!成長ホルモン剤の種類と副作用

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思春期の子供は、大人になるために急速に体が変化していきます。体の変化にくらべると、精神の成長は比較的ゆっくり進むため、体の変化の速度に心が戸惑ってしまうことは少なくありません。

思春期の体の変化というと、女性の体が女性らしく、男性の体がより男性らしく変化する時期でもあります。たとえば女性は体全体に脂肪がつきやすくなり、胸がふくらみ、体がまるみをおびてきます。生理が始まるのも、やはり思春期の頃ですね。男性の場合は、女性よりも身長が伸びたり、声変わりなどがあります。

また、男性も女性も共通して、脇や陰部に毛が生えたりするのも成長期のころからです。

ただでさえ不安定になりがちなのが思春期の精神状態ですが、女性らしく変化していくことで周りの視線が気になり不安になったり、その他身体的な変化にコンプレックスなどを抱くようになるのもこの時期の特徴です。特に男の子の場合は、身長がなかなか伸びないことを気にしている子供はたくさんいます。

思春期と成長ホルモンの関係

思春期の体が成長していくのは、成長ホルモンというホルモンと大きく関係しています。身長が伸びるのも、もちろん成長ホルモンと密接に関係しています。

そもそも成長ホルモンというのは、大人か子供かにかかわらず人間の体内で必ず分泌されている成分です。しかし、成長ホルモンの分泌は思春期の頃がピークで、あとは徐々に減少していきます。

成長ホルモン

引用元:Pfizer

 
成長ホルモンには、骨を伸ばしたり強くしたりするだけでなく、免疫力を高めたり、新陳代謝を促したり、体の外から見て分かる部分だけでなく、内臓などをしっかりと大きく、強く成長させていく働きがあります。スムーズに大人の体の準備をするためには、成長ホルモンが効率的に分泌されている必要があります。

実際に、著しく身長の伸びが悪い低身長症というものがあり、低身長症にはなんらかの影響で成長ホルモンがしっかり分泌されていないことで起こるものがあります。

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低身長症の判断基準は?

身長が伸びる時期や量は人によって個人差があるため、低身長症かどうかは現在の子供の身長を、同年代の平均身長と比較します。また、一定の期間でどの程度身長が伸びたか、ということも目安のひとつなので、一年間の成長の伸び率に関しても、平均的な数字と比較します。

 
その結果、低身長症と認められた場合には、今度は何が原因で低身長症を起こしているのか検査をすすめていきます。検査は問診から始まり、尿検査や血液検査を行います。なかには腎臓や甲状腺など、体の他の部分の病気の症状のひとつとして、成長ホルモンの分泌が妨げられてしまっていることがあります。

また、成長ホルモンの分泌の指令を出すのは脳なので、脳に異常がある場合にも成長ホルモンの分泌に影響が出てしまう場合があります。このような疑いがある場合には、脳のMRI検査を行う場合もあります。

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ホルモン投与で治療可能な場合も

甲状腺機能低下症、成長ホルモン分泌不全生低身長症、ターナー症候群、軟骨無形成症、軟骨低形成症、慢性腎不全、プラダー・ウィリー症候群によって成長ホルモンの分泌に異常があり、これが低身長症につながっていると診断された場合には、成長ホルモン剤を投与する治療を受けることが可能です。

成長ホルモンは口から摂取しても効果がないため、注射で投与する必要があります。一週間の投与量が同じであれば、少ない回数で投与するよりも、少量ずつに分けて毎日投与するほうが効果があることがわかっているため、自宅で毎日皮下注射をするのが一般的です。

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引用元:2sd.note24book.com

ホルモン剤の種類と副作用

成長ホルモン製剤には、ジェノトロピン、ノルディトロピン、ヒューマトロープ、グロウジェクトなどといった、様々な種類の製剤があります。それぞれに異なる副作用がでる可能性もあるので、いくつかの代表的な副作用をご紹介します。

  • ジェノトロピンの副作用:
    皮膚が赤くなり、ぶつぶつができることがある
    頭痛や吐き気
    疲れやすい
    全身がかゆくなる
  • ノルディトロピンの副作用:
    大量の汗をかく
    頭痛や吐き気
    関節が痛くなる
    体が腫れる
  • ヒューマトロープの副作用:
    全身が耐えられないほど痛くなる
    関節が痛む
    手のしびれ
    頭痛や吐き気
  • グロウジェクトの副作用:
    疲れやすくなる
    眠れなくなる
    手の震えや痙攣が起きる
    体重が減少してしまう

上記は一部にすぎず、副作用は人によってどのように、どの程度でるのか違うので一概にはいえません。ホルモン製剤を使用するときには、起こりうる副作用や対策について、不安な部分はきちんと担当の医師から説明を受けておくようにしましょう。

投与の仕方にも種類がある

種類があるのは製剤だけではなく、注射の方法も2つあります。採血など、一般的に病院で使用しているような注射器で投与するのは「1ml注射器」を使用する投与方法です。

しかし、家庭でより投与しやすいように「ペン型注射器」で注射する方法もあります。これは、親や子供自身でもやりやすく、家庭での投与にはオススメです。

まとめ

  • スムーズに大人の体の準備をするためには、成長ホルモンが効率的に分泌されている必要がある。
  • 一週間の投与量が同じであれば、少ない回数で投与するよりも、少量ずつに分けて毎日投与するほうが効果があることがわかっているため、自宅で毎日皮下注射をするのが一般的。
  • ホルモン製剤を使用するときには、起こりうる副作用や対策について、不安な部分はきちんと担当の医師から説明を受けておく。
  • 家庭での投与にはペン型注射器がおすすめ。

 

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